「誰も住まなくなった実家、どうしよう……」
働き盛りの世代を悩ませる実家じまい。つい先延ばしにしたくなりますが、空き家の放置は固定資産税の増額や資産価値の低下、近隣トラブルなどさまざまなリスクを生じさせます。実家に誰も住む予定がないのなら、早めに実家じまいを検討して損はありません。
本記事では、実家じまいの定義や費用の内訳、実家じまいの具体的な流れについて詳しく解説します。空き家化した実家にお悩みの方はぜひご一読ください。
「実家じまい」とは?なぜ今、必要とされているのか
最初に実家じまいの定義と必要とされる背景を確認しましょう。
実家じまいの定義
「実家じまい」とは、単なる実家の片づけや清掃だけでなく、家財整理から不動産の処分(売却・解体・賃貸など)までを含めた、実家に関する一連の手続きや作業を意味します。
親の他界による相続や介護施設への入居などをきっかけに実家じまいを検討することが多いようです。
実家じまいが必要な社会的背景
総務省統計局が発表した『令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果』(PDF資料:「住宅及び世帯に関する基本集計」)によると、2023年の全国の空き家は過去最高の約900万戸に上ります。そのうち「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」は約386万戸で、2018年からの5年間で約40万戸も増加しています。
空き家の増加には、少子高齢化や核家族化など、社会の変化が複雑に絡んでいると考えられます。
深刻化する空き家問題に対し、日本では2015年より「空家等対策特別措置法」が施行され、所有している空き家が「特定空家」の指定を受けると固定資産税が大幅に増額されるようになりました。
相続した実家を空き家のまま放置する経済的・心理的リスクの増加から、実家じまいのニーズが高まっているのです。
実家じまいをしないことのデメリット
空き家となった実家の放置はさまざまなデメリットを発生させます。
金銭的負担
実家が空き家の状態でも、以下のような維持管理コストは必要です。
- 固定資産税
- 火災保険料
- 水道光熱費
- 修繕費 など
空き家状態が長期化すれば大きな金銭的負担となる可能性があります。
物理的負担
空き家の老朽化を抑制するには定期的なメンテナンスが欠かせません。
- 掃除や空気の入れ替え
- 庭の手入れ
- 風水害の対策 など
実家から遠方に住んでいる方は、これらの物理的負担がとくに大きくなるでしょう。
精神的負担
空き家を所有し続ける精神的負担も軽視できません。
- 「いつか処分しなければ」というプレッシャー
- 近隣トラブルのリスク
- 空き家をめぐる親族との意見の衝突
実家じまいを先延ばしすることで日常生活に影響が及ぶことがあります。
防災・防犯上のリスク
一見して誰も管理していないとわかる空き家は、トラブル発生のリスクも大きくなります。
- 放火
- 不法投棄
- 不法侵入
- 地震や風水害による倒壊
家の管理不足が原因で近隣に被害が出てしまうと、所有者である相続人も無関係ではいられません。
実家じまいの費用は誰が負担する?
実家じまいの費用は所有者本人や相続人が負担するのが一般的です。
- 相続人全員(兄弟姉妹等)で協議し、実家との関係性や経済状況に応じて費用を分担する
- (実家に資産価値がある場合は)不動産売却代金から実家じまいの費用を精算する
上記のどちらかにすることが多いようです。いずれにせよ、費用については事前に所有者であるご両親や相続人の間で十分に話し合っておくことが重要です。
実家じまいにかかる費用の詳細な内訳と相場
一般的な実家じまいで必要となる費用項目は以下の通りです。
家財整理・不用品処分費用 | 30万円~100万円以上 ※量により変動 |
不動産売却にかかる費用 | ・仲介手数料:売却価格×3%+6万円+消費税 ※物件の売却価格により異なる ・印紙税:1,000円~6万円 ※売却価格により変動 ・登記費用(抵当権抹消等):司法書士への報酬含めて3万~10万円 ・測量費用:30~80万円 ※土地の売却価格により変動 |
相続にかかる費用 | 相続登記にかかる費用:司法書士への報酬含めて5~15万円 |
家屋の解体費用 | ・木造:約3~5万円/坪 ・鉄骨造:約4~6万円/坪 |
リフォーム、ハウスクリーニング費用 | 10万円~数百万円 |
その他諸経費 | ・交通費 ・仏壇など遺品供養のお布施:1~5万円 |
※上記の費用は目安のため金額を保証するものではありません。
実家じまいと言っても「家屋を解体して土地として売却する」「リフォームして賃貸物件にする」など、その方法はケースバイケースです。
百万円単位でかかるのが一般的ですが、土地の広さ、立地、家の状態などによっても必要な金額が変わってくるため、一概に「実家じまいには〇〇万円かかる」とは言えません。
もし少しでも費用を抑えたい場合は、実家の不用品を売却して「家財整理・不用品処分費用」を削減することをおすすめします。不用品の処分費用は実家じまいの過程でほぼ必須となるためです。
国内外に300店舗以上のリユースショップを展開するトレジャーファクトリーが手がける「トレファク不動産」なら、家の中の不用品買取から不動産売買までトータルでサポート。「実家の売却って何から始めればいいの?」「大量の家財はどうすればいいの?」という実家じまいに関するお悩みを丸ごと解決いたします。
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実家じまいの6つのステップと具体的な流れ

実家じまいを進める具体的な流れを6ステップで解説します。
ステップ1:親族会議(意思の確認と方向性の共有)
まずは実家じまいについて親族会議を開きましょう。親族間の不要なトラブルを避けるためにも、以下の点について事前に十分話し合っておく必要があります。
- 実家に関する親の意向
- 相続人となる兄弟姉妹の意見
- 実家の今後(売る、貸す、誰かが住むなど)
- 費用の分担
後から「言った・言っていない」となるのを避けるため、話し合いの記録を残しておくことをおすすめします。
ステップ2:家財品の現状把握
次に家財品の状況を把握しましょう。
1. 家の中の物の量を大まかに把握
2. 一部屋ずつ「必要なもの」と「不要なもの」を確認
3. 必要なものを「貴重品」「思い出の品」「生活用品」の3つに分類
4. 不要なものを「売れそうなもの」と「捨てるもの」に分類
骨董品やコレクション品のように価値判断が難しいものは、この時点で専門家へ相談するのがおすすめです。
また、こちらの記事で「実家に眠る意外なお宝アイテム」を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
▶【プロが解説】実家の片付けで売れるもの一覧!高く売るコツと意外なお宝リスト
ステップ3:不動産の現状把握
続いて不動産の現状把握をしておくと後がスムーズです。
- 土地の権利書や登記事項証明で所有者を確認
- 不動産会社へ査定を依頼し、売却価格の目安を把握
不動産の査定時には立地や状態、築年数をチェックされますので、関連書類を整理しておきましょう。
ステップ4:方針を決定する、大まかなスケジュールを決める
家財品の現況や不動産の査定結果を親族と共有し、ステップ1の話し合い結果を踏まえて実家じまいの方針を固めていきます。
方針が決定したら「3か月以内に不用品をすべて処分する」「年内には不動産の売却まで一通り終わらせたい」など大まかなスケジュールを作り、必要に応じて親や兄弟姉妹に連絡しましょう。
ステップ5:家財整理・不用品の処分
ステップ4で立てたスケジュールに従い、実家の家財整理や不用品の処分を進めます。
自分で対応する場合
- 売れるもの:オークションサイトやフリマアプリ、リサイクルショップを利用して売却
- 売れないもの:自治体のゴミ回収を利用して廃棄
不用品回収業者に依頼する場合
- 売れるもの:(業者が対応していれば)買い取ってもらう
- 売れないもの:業者に有料で処分してもらう
不用品の売却は自分たちで対応するほうが金銭的には高い傾向がありますが、手間と時間がかかるため、体力や時間に余裕のある方向けの方法でしょう。
一方、不用品回収業者なら早ければ相談から1カ月以内とスピーディーに片付けられますが、すべて自分で対応した場合に比べ費用がかさみます。また、一部の悪質な業者は後から不当な請求をしてくることもあるため、業者選定には注意が必要です。
ステップ6:不動産の手続き(売却・解体など)
実家の中が片付いたら、不動産の手続きに着手します。
不動産を売却する流れ
1. 不動産会社と媒介契約を締結
2. 売却活動
3. 売買契約
4. 決済・引き渡し
詳しい不動産売却の流れはこちらのページをご覧ください。
家を解体する流れ
1. 解体業者選定・契約
2. 事前の近隣挨拶
3. 解体工事
4. 建物滅失登記
相続登記がまだ済んでいない場合は、所有権移転登記が必要です。この辺は不動産会社がサポートしてくれます。
また、土地の売却にあたっては築年数や土地・建物の状況により解体が不要なケースもあります。こちらも不動産会社に相談するとよいでしょう。
トレファク不動産では、不動産に関するご相談を無料でお受けしています。ぜひお気軽にお問合せください。
後悔しない実家じまいの3つのコツ

実家じまいで後悔しないコツを3つ紹介します。
コツ1:不用品は「捨てる」から「売る」へ
家庭の不用品は「ダメ元で査定に出したら、意外な高額査定がついた」というケースが珍しくありません。
生ゴミなど放置すると建物に悪影響を及ぼすものは早急に処分すべきですが、捨てるか迷う家財や不用品は「とりあえず売ってみる」ことをおすすめします。
コツ2:換気だけでもしておく
住む人がいなくなり、窓やドアの開閉がなくなった家は、湿気や埃がたまりやすくなります。
空き家の片づけまで手が回らなくても、定期的に換気するだけで害虫やカビの発生を抑制でき、実家の資産価値を維持できます。
コツ3:ワンストップで対応できる専門業者に相談する
実家じまいに関して親族間で合意できたとしても、子世代が遠方に住んでいたり働いていたりすると、計画通りに進まないこともあるでしょう。
その場合は、不用品買取から不動産売却までワンストップで対応できる専門業者へ相談するのがおすすめです。業者の窓口がひとつになり、実家じまいの負担を大幅に軽減できます。
【タイプ別】後悔しない実家じまいの方法
「費用重視」「効率重視」「安全性重視」の3タイプにわけて、実家じまいのポイントを紹介します。
なるべく安く抑えたい!費用重視タイプ
費用重視タイプのポイントは、ずばり「売れるものはすべて売却」です。
不用品の売却は、現金が手に入るのはもちろん、本来かかるはずの処分費用を抑えられる点が大きなメリットです。出張買取サービスを提供している業者なら、不用品を運び込む手間もかかりません。
売れ残ったものは、寄付や「無料で差し上げます」などの形で必要な人に譲渡し、それでも残ったものだけ自治体ルールに従って処分をしましょう。
なるべく時短で済ませたい!効率重視タイプ
実家じまいをスピーディーに終わらせたい効率重視タイプは、サービス展開が広い業者に任せるのがおすすめです。
従来の実家じまいでは、不動産会社以外にもさまざまな業者と連絡を取り合う必要がありました。近年では不用品の買取から不動産売却までワンストップで対応している業者が登場しており、実家じまいの負担を大幅に削減できます。
信用できる業者がいい!安全性重視タイプ
「実家じまいを頼みたいけど、どの業者が信頼できるのかわからない」と思う方も多いでしょう。その際、上場企業であるかは一つの目安になります。
実家じまいでは一部の悪質な業者による「契約時の説明と違った」「不当に追加請求された」といったトラブルを耳にすることも少なくありません。上場企業であれば内部管理体制が整っているため、トラブル防止への取り組みに積極的なことが多く、信頼性が高い傾向にあります。
業者選びが不安な方は、上場している企業かどうかをチェックポイントにすることをおすすめします。
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まとめ:実家じまいのご相談はトレファク不動産へ

思い出が残る実家の処分は気が重いものです。しかし、実家を誰も継がないことが決まっているならば、いつかは実家じまいをしなければなりません。
トレファク不動産は、実家じまいで発生するさまざまなお悩みにワンストップで対応いたします。納得感のある実家じまいへ向けてプロがしっかりサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。